ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン3008】 中華料理 味楽 (東京・高円寺) タンメン 〜高円寺ガード下に生き残る街中華の心意気!そして良心!

【高円寺ワンコインラーメンシリーズ その1】

<めくるめくワンコインメニューワールド・・・高円寺>


 曇天と冷たい雨が続くと、気分も滅入る。そんな週末、恨めしく空を見上げて見ましたが、特にやりたいことがあったわけでもなし。まあ仕方なく、パソコン抱えていつものドトールへ行くしかない。そこで、やりかけた仕事の続きをちゃっちゃとこなします。まあ、暇つぶしみたいな仕事気分だったから、いいアイデアなど浮かぶはずもなし。オレの給料は時給にしてくれよと思いたくもなります。ここでドトールで一番好きな「ミルフィーユ」で気分転換するつもりだったのだが・・・・この日は朝飯抜いたもんだから腹が減りすぎた。やはりどこかで、がっつりと早めの昼飯食うことにいたしました。








 そんな流れで今回もまた街中華で一杯。通勤定期の使える範囲という感じで、高円寺に降り立ちました。実は高円寺ってのは、隣駅の中野と匹敵するくらいラーメン屋が多いんです。特徴としては、「グッと庶民的」という感じでしょうか。鎖系の店が進出しているほか、街中華が生き残っており、ワンコインラーメンがあちこちに散在する街なのです。かつて「高円寺ラーメンストリート」は見る影もなく解散し寂しい。ガード下はこの時間は閉まっていて余計に暗くて怪しい雰囲気。それでも雨を避けたいからずんずんと西へ進んだところに、ポツネンと渋い街中華屋が見えてくる。それが「味楽」さん。入店するとすでに、地元民がいい感じでビール&炒め物でくつろいでいます。


     






 この店は「ワンコインワールド!」という感じ。まず日替わり定食が480円ということで、近所の老齢者を惹きつける。そして汁系麺類も基本500円前後で、ラーメンだと400円という設定です。参考までにメニュー写真を貼り付けておきますがお見事!。材料費と消費税の影響で、「ご飯の部」「料理の部」はチビチビと価格改定を行なっておりますが、「麺の部」は頑張ってキープしておりますよ!。カレーラーメン、マーボーラーメン共に500円ってのもそそりますが、今回は「タンメン」で様子を見させてもらいましょう!。当然これもワンコイン500円也。













<あっさりで腹パンにさせてくれるナイスな塩気!>


 忙しくない時は、大将の一人オペレーション。多少混み出すと「オーーイ!」と大将が奥様を呼ぶというシステム。見事な夫婦舟の連携です。ちなみに店の端に、開店当時の古い写真があったけど、お二人とも見違えるほど若くて凛々しくて可愛い!昭和って本当にエネルギーが漲っていたんだなと深く感じます。そんな感慨にふけっていたところで大将自ら、ズドン!と配膳が完了。お待ちどう様!という掛け声も気持ち良いです。それがこの麺顔。写真じゃわかりにくいが、実物は結構ボリューミーで迫力がある。これでワンコインとは思えぬほどに、しっかりと食え!と説教を感じるほどに。私の世代になると、食べ物を残すことを非常に罪悪感を覚えますので、ここは腹を決めて汁まで飲み干してやると決めました。







 まずスープから。レンゲの底には「味楽」とプリントしてあって少し禿げかかっているところが歴史を感じます。それを使ってずずずっと啜ると・・・・嗚呼、これもテッパン級に硬い安定度。いい塩梅とはこのことで、塩気と旨味が絶妙で、あっさり味が濃ゆいという印象すら残します。鶏ガラ豚肉の清湯が薄味で引っ掛かりがまるでなし。その上に野菜炒めの香ばしさ・甘み・塩気・塩コショウがジュワッと滲みますので、味自体がカオスな雰囲気です。極め付きは炒めの油。半端な香味油なんかより上品です。








 豚肉とキャベツの旨味が今回は感じられます。キャベツはよくあるパターンですが、豚肉が炒められた香ばしさと、もやしの微妙な焦げがとても食欲をそそる感覚。それがスープにしっかりと溶け込んでいるので、味に厚みが広がるといった感じ。それでもさっぱり味には変わらないのだから、実に興味深い。ちなみに全体的にスープが少しばかり黄緑がかっている気がします。これは、野菜のエキス感の表れかもと、個人的には感じているのですがー。






 また「熱さ」がいい!。野菜炒めが投入され分、その熱量がプラスされるのでしょうが、気温も下がり傾向なのもあって、妙にうまく思えてしまう。軽く口の中を火傷しそうなほどに、熱々な刺激がタンメンにはよく似合うと、今回は再認識をさせていただきました。







<汁吸って旨しなグルテン密度!しかもボリューミー!!>


 イメージよりは、ややスリムでしなやかなイメージの麺です。ストレート細麺といえばそれまでなんですが、やや密度感が低めなのがポイントのように思えました。全体的な熱のせいもあってか、茹で上げとしてはアルデンテの峠ははっきりと越えているようなイメージ。なのでグルテンもやや柔らかめで、チュルチュルっとすすり食うタイプの麺です。








 しかし細麺なりに毛細管現象のスープ持ち上げというか、麺自体がスポンジのように汁を吸い出すというか、かなりスープとの絡みが良いタイプ。むしろスープの吸い込みを楽しんで味わいたい気分にさせます。一見ライトな麺ですが、ボリュームがとてもある!。このワンコインではっきりと腹一杯になる幸せ感がたまりません。前歯でスパスパっと千切るタイミングでもやしなどが絡み、複雑な歯ごたえがまた嬉しい。奥歯へ運び込んでプレスすると、今度はキャベツの甘みと反応してとても美味い。時々豚肉とも絡み合うから、ご飯的な感覚に陥るかも・・・。啜り上げると、時々人参の繊維質が抵抗感となって中断させます。











<キャベツと肉の比率が高くてこちらもボリューミー!!>


 改めて具材を眺めると、かなり「キャベツ」「豚こま肉」が比率高めなのが好印象です。これがしっかりと旨味を吐き出しているから、全体的に貢献度が高いですねー。







 特徴としては、野菜のカットが少し細かめかもと思える点。店によっては固まりのようなキャベツの芯部分が当たるものですが、そういうのが一切なくて野菜炒めとしても粒度が細かめ。それをさらっと高温で炒めているので、しんなりとするのだろうが・・・それだとボリューム感が減ってしまう。ところが、そんな残念感がなくて、むしろ腹がふくれるほどのボリューミー。結構野菜の量を奮発しているのだろうと思えますので、とても好印象です。







 総じまして、「高円寺ガード下に生き残る街中華の心意気!そして良心!」と言う何の捻りもない感想まとめでごめんちゃい。この店の存在は、夏のとある日に嫁さんと散歩して知っておりましたが、こんなに使える店だとは思いもよりませんでした。食っている最中もパラパラと後客が入ってきますが、いずれも年齢層が高いー。きっと長らく付き合っている客と店主という感じでしょうが、どちらも末長く元気で活躍していただきたいねー・・・としみじみ思いました。高円寺というラーメンスポット。これまで以上に注目してゆきたいです。そんな気持ちを素直に、最後に詠ってみますー。



   長雨を
   避けてとぼとぼ
   ガード下



   ひっそり迎える
   温もりタンメン



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!







町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう (立東舎)

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